派遣業の営業職スキルアップ支援
～神は細部に宿る～

事実、電話のトーンよりも思いの外、激怒していて早急な対処を希望されたり、その反対であったりします。場合によっては、もう大丈夫です。社員と揉めたらしいんだけど別室で話し合って解決したのでさっきの電話は、無かったことになんていう事もあります。また例えば大きなミスを犯してしまった場合などでは、実際に話を聞いていくうちに「直ぐに、どうこう言う事では無いんですが、今回のミスの一件で、新しい業務は勿論のこと、予定していた業務ですら、お願いして任せる事は出来ないので、明日以降は本当に簡単な補助の部分だけをやってもらおうと思っています」などと言われてしまい今回の契約で契約満了として次回の契約から新たな派遣社員をお願いされることがあります。

その場合、派遣社員には、直ぐに問題の点を正す為に注意喚起をするのか？注意する場合どの様な表現で伝えるか？いつ伝えるのか？この点の改善が見られなければ、今回の契約で派遣は終了となる旨を伝えるのか？どの様なトーンで話すのか？一通り派遣先の意向を確認します。これは、翌日以降も派遣先として派遣社員を受け入れるにあたり、職場環境への配慮を考慮したうえでの要望として伺っておき、可能な限り派遣先の意向も汲みながら具体的な言い方など対応を決めていく訳です。基本的には派遣先の意向に沿って派遣社員に伝える方が良いでしょう。実際に派遣社員に伝える場合もできるだけ業務終了後などに直接会って伝える方が、より伝わり易く誤解が生じにくいというメリットがあります。こういったケースでは、派遣社員の方にも全てにおいて一通りの言い分があって、派遣先の誤解や把握していない状況、理由、別の所に問題がある等いろいろな話が出てきます。そういった時は、「その点は営業から説明しましょうか？」と確認をしてください。説明を依頼されたときだけ、営業から説明します。もし、派遣社員が自分で話しますという事であれば、静観となります。言い方、伝え方ひとつで問題は収束したり、拡大してしまったりしますので、営業担当者の調整力以上の頑張りは、禁物です。もし、説明を依頼されたときは、説明後に派遣社員と面談をして打ち合わせ通りに伝えてありますよと、対応した結果を営業から派遣先へ伝えておく方が良いでしょう。

一方、派遣先への話し方ですが、「派遣社員の○○もミスについて実は、こんな事も申しておりました、ただその辺は必要があれば本人から直接、説明ないしは報告しますとのことでした、勿論詳しく聞くという事であれば、当然のこと直接聞いていただいても結構です」という言い方で伝えて派遣先において派遣社員と、もう一度話をしてもらう機会を方向づけても構いません。これも状況次第という事になります。

この様にして折衝を図りながらフォローしていく事で派遣先も契約の満了終了から契約更新へと変化していくケースは珍しくありません。ですからキッチリ対応しておくことで契約の更新に繋がるかもしれません。3か月更新で派遣就業している場合なでど、契約満了で終了と言われてしまった場合でも派遣会社からの提案として、1か月の契約期間で更新を持ちかけるのも一つの方法です。これは、良い変化を期待して、或いは、見極めに必要な時間が少なかった様な場合等に提案として有効です。但し、もし実際にこの1か月の期間で契約の更新が行われた場合は、派遣社員に対しても更新期間が今までよりも短くなっている趣旨を正確に説明して状況を共有しておくことが必須となります。